がんサポートエステサロン‐minu(ミヌ)‐
元看護師セラピストのRieです
今日は【化学療法による副作用へのケア】について投稿します。
先日参加したがんサロンでも話にあがった【頭皮ケア】
抗がん剤治療の後、多くの人が
頭皮の痒みやブツブツ(湿疹、発疹) を経験します。
だんだん暖かい日が増え、日中は汗ばむ日も。
ウイッグを使用していて頭皮のトラブルに悩まれている方も
多いのではないでしょうか。
痒みや痛みはストレスの原因にもなりますし、
ウイッグを装着した時にも違和感があるため、早く治したいですよね。
本日は頭皮の痒みや発疹への対処法をお伝えしていきます◎
まずはじめに、湿疹や発疹が出る原因について説明します。
理由1 抗がん剤の影響(皮膚や毛根へのダメージ)
①毛根がダメージを受ける
抗がん剤はがん細胞だけでなく、成長が早い細胞(毛根や皮細胞)も攻撃します。そのため、 頭皮が乾燥しやすくなり、バリア機能が低下し、刺激に敏感になります。
②皮脂バランスの乱れ
治療後は皮脂の分泌が 減ったり、逆に増えたり することがあります。
乾燥が進むと フケやかゆみ が出やすくなり、皮脂が多くなると
毛穴が詰まり、ブツブツ(炎症) になりやすいです。
理由2 免疫力の低下と感染症
抗がん剤治療後は 免疫力が低下しているため、細菌やカビ(真菌)が
どうしても増えやすい状態となっています。その結果、
毛嚢炎(毛穴の炎症)や脂漏性皮膚炎 などが
起こりやすくなります。
理由3 発毛の影響(新しい髪が生える過程)
抗がん剤によって抜けた髪が生え始めるときに毛穴が刺激され、
かゆみや炎症が起こることがあります。
これは 新しい髪が毛穴を押し広げるため。
自然な反応ですが、かゆみが強い場合はケアが必要です。
①頭皮を清潔に保つ
◎シャンプーの仕方を優しくする
ゴシゴシ洗わない(指の腹でマッサージするように)
熱すぎるお湯はNG(38℃くらいのぬるま湯がベスト)
しっかりすすぐ(シャンプー残りが炎症の原因になる)
②頭皮の保湿をする(乾燥を防ぐ)
◎ 頭皮用の保湿ローションを使う(刺激の少ないもの) 成分:ヒアルロン酸、セラミド、グリチルリチン酸 などが良い。
乳液やオイルは避ける(毛穴をふさいで悪化することがある)
③ドライヤーでしっかり乾かす
◎ 自然乾燥はNG! → 毛穴の水分を飛ばすことで、雑菌が繁殖を抑えます
◎ドライヤーは20cmほど離して低温~中温で乾かす
④痒くても掻かない
◎かくと傷ができて悪化する&雑菌が入りやすくなる
◎かゆみがひどいときは冷やす(冷タオルや保冷剤をタオルにくるんで当てる
⑤食生活・生活習慣の改善
◎脂っこい食事を控える(皮脂が増えて湿疹が悪化しやすい)
◎ストレスを減らす(ストレスで免疫が低下し、炎症が悪化しやすい)
セルフケアで治らない、または、 悪化している場合は
まずは主治医の先生に相談することをおすすめします。
かゆみが強く、夜も眠れない
赤みや腫れが広がっている
膿が出ている、ジュクジュクしている
湿疹が繰り返しできる(慢性化)
日常的にセルフケアをしっかりと行い、それでも悪化してしまった場合は
遠慮せずに看護師や主治医に相談をしましょう☺